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自動巻き腕時計のおすすめ歯車が時を刻む

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メンズの心をつかむ腕時計は数多くありますが、一生愛用できる腕時計を探すのであれば「自動巻き腕時計」が有力です。複雑なパーツ同士が組み合わさったメカニズムは男心をくすぐり、高いステータス性は時計愛好家から多くの支持を集めています。

その人気と魅力は、多くのハイエンドモデルが自動巻き腕時計であることから疑いようがありません。しかし、その仕組みや特徴を知らなければ、一生の相棒にふさわしいのか判断することは困難。そこで今回は、自動巻き腕時計の仕組みやメリット・デメリットを解説し、おすすめモデルをピックアップしました。
腕時計のムーブメントには、巻き上げたゼンマイを動力とする「機械式腕時計」と、電池を動力とする「クォーツ式腕時計」の2つに分けられます。

さらに機械式腕時計も2つに大別され、腕時計を身につけているだけでゼンマイが巻き上がるものが「自動巻き腕時計」、腕時計のリューズを回すことでゼンマイを巻き上げるものが「手巻き腕時計」です。自動巻き腕時計は、腕を振る動作により「ローター」と呼ばれるパーツが回転し、その力を利用してゼンマイを巻き上げています。つまり腕時計が上下することによる重力の発生が、自動巻き腕時計の動力そのものです。

そのため、腕が振り続けられるあいだはローターと他のパーツが常に回転し、装着者が動いている途中で動作が止まることはありません。

ローターは金属製で半円状になっており、腕時計の角度を少し変えるだけでも回転する設計です。動力の効率化をねらい内部構造は試行錯誤され、ラチェットやマイクロローターといったさまざまな方式の構造パターンが存在します。自動巻き腕時計は利用し続ければゼンマイが巻き上がるため、手動でゼンマイを巻き上げる必要がある手巻き腕時計に比べて快適に利用できます。腕時計は動作に必要なエネルギーが不足してくると精度が落ちるため、安定的にゼンマイを巻き上げる自動巻き腕時計は、手巻き腕時計に比べて時刻ずれが生じにくいことが特徴。

エネルギーの効率がよい腕時計としてソーラーモデルがありますが、使用している限り動作が止まらないという点では自動巻き腕時計が優れているといえます。

また、クォーツ式腕時計よりもステータス性が高いというポイントも忘れてはいけません。継続してメンテナンスすれば、自動巻き腕時計はクォーツ式腕時計よりも長期間利用できます。

そのため、自動巻き腕時計は優れたステータスを備える資産性の高い腕時計だと認識されており、愛着のある腕時計を長年使用したいユーザーにもおすすめです。腕時計に精通している愛好家の支持もあり、時計好きであるほど自動巻き腕時計に価値を感じるケースが多くあります。自動巻き腕時計は特性上、腕を振ることでローターを動かさなければゼンマイが巻き上げられません。電池で動くクォーツ式腕時計や太陽光を利用するソーラーモデルとは異なり、数日間利用しないだけで動作が止まります。

休日などで数日間使わない場合は、自動的にローターへ振動をくわえるワインディングマシーンを使用したり、定期的に軽く腕時計を振ったりといった対策が必要です。

このとき「軽く振る」というポイントが重要で、過度に勢いをつけて腕時計を振ってはいけません。自動巻き腕時計は強い振動や衝撃に弱いため、スポーツ時の使用も避けることをおすすめします。

また自動巻き腕時計の特徴として、磁気に弱いというデメリットが挙げられます。磁石の近くに置くと故障につながるため、周囲に危険なものがない場所で保管しましょう。

そして、クォーツ式腕時計に比べて時刻がずれやすい点も、自動巻き腕時計のデメリットとして広く知られています。これはクォーツ式腕時計が「水晶振動子」で高精度を実現している一方、自動巻き腕時計は細かいパーツの重なり合いで精度を保っているからです。

自動巻き腕時計を構成するパーツは、水晶振動子よりも温度や装着者の体勢に影響を受けやすく、そういった要素の積み重ねが1日に数秒の時差を生みます。そのため、自動巻き腕時計は1週間に一度程度の時間調整が必要です。